AIによる画像生成技術が急速に発展し多くの人が簡単に美しいイラストを作れるようになりました。しかし「AIイラストって違法なの?」「著作権に引っかかるのでは?」と不安に思う人も多いでしょう。私自身は法律の専門家ではありませんが色々と調べた内容を素人目線で整理してみました!
この記事の内容は2025年3月13日時点のものです。
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AIの学習は違法なのか?
現時点(2025年3月時点)では日本の法律ではAIの学習自体は規制されていません。
無断で学習されたものであっても問題はないです。但し有料サイトや学習を禁止する規約のあるサイトの場合は別の問題が発生します。そういったサイトはほとんどの場合は利用規約があります。利用規約に同意して使っている以上破ると法的リスクがあります。アクセス制限を突破しての学習は不正アクセスになる可能性があります。学習自体は問題はなくても別の法律により罰せられる可能性があるという事ですね。また違法にアップロードされたサイトからの学習も問題があります。
まとめると以下の条件の場合は学習が許可されていると思われます。
- 誰でも見れる状態でネット上に公開されている
- 合法サイト上に公開されている(ブログなど)
権利者がデータを学習して欲しくないと思ってもそれを止める法律はありません。透かしなどに「学習禁止」という文字を入れる人がいますがそれ自体に禁止する効果はありません。しかし自分のAI学習に対する姿勢を表すという意味では意味のある行動だと思います。ブログなどで画像を公開する場合もブログの利用規約などを作り閲覧前に同意させるような表示を入れる事で商業サイトに比べ効力は弱いですがAI学習の抑止力になります。
AIで特定の絵柄を出力するのはNG?
「AIが生成した画像が特定の作家の絵柄にそっくりになったら違法なのか?」という問題もよく議論されます
- 特定のイラストをそのまま再現すると「複製権」の侵害に当たる可能性が高い
- 第三者が見て「これは○○先生の絵だ」とすぐ分かるほど似ているとリスクが高まる
このあたりの線引きはまだ曖昧で裁判例が少ない(というかない)ため「できるだけ既存の作品と似せない」ことが安全策といえます。例えば東京花子という絵師がいた場合にプロンプトで「tokyo hanako」等を使った場合は複製権の侵害になる可能性が高いです。意図的に作風を似せる行為が問題です。
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LoRAなどの学習モデルは違法?
LoRA(Low-Rank Adaptation)を使って特定の作風を再現する技術も注目されていますがこれも法律的には注意が必要です。
- 特定の作家の絵柄を再現する目的のLoRAは「著作物の複製」とみなされる可能性があるためNG
- オリジナルのLoRAや汎用的な作風の調整は問題になりにくい
もしLoRAを作成・使用する場合は「特定の作家を模倣していないか?」をしっかり考えることが重要です。東京花子という絵師がいた場合に東京花子の作風のLoRAを作り東京花子が書いたような作風の絵を出力する事は複製権の侵害になる恐れがあります。
手書きのイラストの場合は作風が似ていても複製権の侵害にはなりません。しかしAI出力の絵に関しては複製権の侵害になる可能性が高いです。AI絵師からは「作風が似るだけで複製権の侵害はやりすぎ」という声もあります。今後はこの辺がどうなるのかが焦点な気がします。
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AIで作った画像が既存の作品と似ていたら?
AIが出力した画像がたまたま既存の作品と似てしまった場合はどうすればよいでしょうか?
- 明らかに既存のイラストと酷似している場合は使用を避けるのが無難
- 「意図せず似てしまった」は免罪符にならない場合もある
既存に存在する絵似てしまった場合は複製権の侵害になる可能性があるため使用しないようにしましょう。作風が似た場合も同様です。AIを使う際は「この画像は本当にオリジナルといえるか?」を意識することが大切ですね。
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他人のIPの画像生成は?
他人のIP(知的財産、例:アニメ・ゲームのキャラクターなど)を描いてネットに公開することは基本的には著作権侵害になる可能性があります。手描きでもAIでも「他人のIPを勝手に使ってネットに上げる」のはリスクがあります。同人誌なども許可されてる場合を除き基本的に違法です。但し手書きの場合はファンアートとして広く受け入れられている文化があり、黙認される場合が多いです。AIイラストは学習モデルによっては複製権の侵害になる可能性があります。
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まとめ
最後にAIイラストの法律について簡単にまとめます。
- AIの学習自体は日本では違法ではない
- 特定の作家の絵柄を意図的に再現すると複製権の侵害の可能性あり
- LoRAの使用は慎重に(特定作家の模倣はNG)
- AIが生成した画像が既存の作品と酷似していたら使わないのが無難
- IP(知的財産)のイラストの出力はモデルよっては複製権の侵害になる可能性がある
- 法律の解釈はまだ曖昧な部分が多いため慎重な運用が必要
法律の専門家ではないためこの記事はあくまで「素人目線で調べた内容の整理」として読んでいただければと思います。AIイラストを安全に活用するために少しでも参考になれば嬉しいです!