今回はドラクエ10の対人コンテンツ「コロシアムGP」について誰もが一度は疑問に思ったかもしれないブラックリスト(以下BL)機能について考えます。
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コロシアムGPにおける「BL戦術」
公式コロシアムとは異なりコロシアムGPでは味方になってほしくないプレイヤーをBLに入れることで同じチームになるのを避けることができます。この仕様を利用して弱い人をBLに入れ対戦相手としてマッチングし勝率を上げる「BL戦術」はコロシアム配信などで見かけます。
当然ですがBL戦術を利用したマッチング操作を不正行為だという声が上がっており提案広場などでもよく提案を見かけました。確かに私も不正だと思います。しかし運営はこの機能を頑なに変更しません。なぜでしょう?
※コロシアムGPではSSランクのみBLが無効になり全員がマッチングする
公式の過去の発言
運営は過去(第8回)にこの仕様変更について以下のように説明しています。
- 「マッチングを有利にする目的でブラックリストが使用されている」という報告を受け対応に苦慮した。
- 本来の目的である「嫌がらせ対策」と「不正な使い方」の防止を両立させることが難しかった。
- 検討を重ねた結果、SSランクに限ってBLによる制限のないマッチングを導入することを決めた。
- SSランクのプレイヤーには「誰からの挑戦であっても受けて立つ」ことを期待している。
確かにそれは理解できます。しかしなぜ下位ランクも同様にしないのか?
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BLに関する運営の意図を考える
なぜ運営は下位ランクでBLを使った不正なマッチング操作を黙認しているのでしょうか?私はこの黙認に隠された「もう一つの意図」があるのではないかと考えます。
コロシアムGPは対人戦のため非常にピリピリしやすい環境です。もし下位ランクでBL機能が無効になれば不慣れなプレイヤーや思うように動けないプレイヤーに対してゲーム内やSNSで心ない暴言や誹謗中傷が増えてしまう可能性があります。運営はそうした状況を避けるためにBL機能を黙認しているのではないでしょうか?
BL機能がある事で「嫌なプレイヤーはBLすればいい」という簡単な解決策が提供されプレイヤーは不快な思いをしたとしてもその後のストレスから身を守ることができます。
このようにBLが機能している下位ランクではマッチング操作の可能性を生む一方で、プレイヤーコミュニティを心理的に保護する「安全装置」としての役割も果たしているのではないでしょうか。
まとめ
ドラクエ10のコロシアムGPにおけるBL機能の仕様は運営が「SSランクの公平性」と「下位ランクのプレイヤー保護」という二つの相反する課題を両立させるために設計された「非常に奥深い仕組み」なのかもしれません。もちろんBLなど使わず堂々やれば良いのですが…。
単なる不正防止だけでなくプレイヤーの精神的なストレスを軽減し健全なコミュニティを維持するための巧妙な工夫だと考えると、このゲームの奥深さに改めて感心させられます。