「もうドラクエ10でやる事なんてないよ」と口にする人が「キッズタイムがなくなるなんて横暴だ」と言ってたりします。しかし冷静に考えればこれは不思議な話です。本当にやる事がないのなら、廃止されたところで痛くも痒くもないはず。
それなのになぜ、これほどまでに心がざわつき反発を感じてしまうのでしょうか。
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「やる事がない」の裏にある、ドラクエ10の底力

私を例にすると、毎週欠かさずプレイするのは「異界アスタルジア」のみ。これはキャラクターの育成という目的があったからです。あとはたまに開催される天獄や季節イベントを遊ぶ程度。「やる事があまりないなー」と思いながらもコツコツコンテンツを消化していました。キッズタイムだけでも十分プレイすることが可能でした。
しかし、一つひとつを見れば短時間のプレイかもしれませんが、それらは日常の隙間に溶け込んだ「確かな楽しみ」でもありました。コンテンツがないようでいて、実は「日常の一部としてプレイヤーを満足させ続ける、凄まじいポテンシャル」がドラクエ10にはあったのだと、廃止の報を受けて初めて気づかされました。
「やる事」はなくても「いたい場所」だった

私たちが惜しんでいるのは、実はコンテンツの量ではなく、そこにある「空気感」なのかもしれません。
ドラクエ10はゲームである以上に、もはや生活圏の一部、いわゆる「サードプレイス(居場所)」になっていました。特に目的がなくても、アストルティアに行けば誰かがいて、世界が動いている。その空気を吸いに行ける「窓口」が制限されることへの寂しさが反発の正体ではないでしょうか。
ただログインできるという安心感。その場所を維持するためのコストをこれまでは誰かが肩代わりしてくれていたのです。
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1200円は「場所代」であり「応援」

これまで真面目に利用券を払い続けている方々がいたからこそ、私たちはキッズタイムという恩恵にあずかることができました。
「今まで無料でできたことに金を払うのは抵抗がある」という気持ちも分かります。しかし映画一本分や飲み会一回分にも満たない金額で、一ヶ月間いつでも仲間が待つ世界へ行ける。そう考えると、これほどコストパフォーマンスに優れたエンターテインメントは他にありません。
今のドラクエ10を胸を張って応援すべき時かも

現時点で遊んでる人は「遊ぶコンテンツがない」と嘆くのはもう終わりにすべきなのかもしれません。
運営を続けるためには原動力となる収益が必要です。利用券を買うことは居場所を守るためであり、共に歩むフレンドとの繋がりを維持することにも繋がります。
今のドラクエ10をそしてバージョン8以降の未来を応援するために。これからは「場所代」として、そして「この世界が好きだという意思表示」として、しっかりと利用券を購入する段階にきたのかもしれません。
それが13年以上続いてきたこの素晴らしい世界に対する、大人のプレイヤーとしての向き合い方なのかもしれません。
